スポーツにおけるプロとアマ
 
オリンピックの出場資格がプロとアマの枠を取り除かれて以来、スポーツにおいてはプロとアマの差が全く分からなくなってしまった。アマチュアという頭文字もほとんどの競技から無くなり、勝利を得た選手が金銭を得る事は当たり前となり、JOCを始め各競技団体は世界大会、オリンピック大会の勝者に賞金を用意している。
 アマチュアという言葉が無くなったのは分かるが、ではプロはどうなってしまったのだろう。プロ選手はスポーツで生計をたてているのであるが高給を得ているのは一部のプレーヤーであって、三十歳代になると引退を考える。プロ選手は生涯収入という目で見れば決して恵まれていない。野球を始め学生を中心とした団体競技は表向きはアマチュアの看板を掲げているが実体は金で全てが動いていると言っても良いだろう。我々年代が一番分かりやすいプロアマの差は競技において得られる収入であるが、今やプロの収入を上回るアマ選手が沢山居るのであるがら訳が分からなくなってしまうのである。
 友人の具志堅用高氏は世界チャンピオン13回の防衛を果たしているが、5回防衛までは豚カツ屋でアルバイトをして生計を立てていたいたそうである。今一番隆盛のサッカー選手も20歳代が中心で全日本メンバーだった選手でも30歳を過ぎると整理選手の対象になると言うから厳しい世界だ。
 話は変わるが1月16日に開催されるレスリングのマスターズ選手権(会長、笹原正三)に200人の参加があるという。最年長84歳の米盛さんを始め76歳のローマオリンピック代表の平田孝さんがアメリカから帰国して参加する、70歳以上の参加が5人もいるという。
この現象は何なのだろうか40歳以上のプロ選手で客を呼べるイベントを考えるプロデューサーはいないのか?マスコミはこれらの選手を題材にした話題を提供できないのか?テレビ新聞は目先の話題だけを追う無能な人材ばかりなのか、残念である。


 
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