日本選手団のお母さん橋本聖子団長

 冬季オリンピック日本選手団スノーボートの国母選手は出発の際の制服の乱れでマスコミや国民から強い批判を受けた。更に反省の記者会見でふてっくされたのが悪かった。在学する東海大学には抗議の電話が殺到し学校関係者が急遽現地に行くという大げさな対応には些か騒ぎすぎとも思えたが、騒ぎに驚いたスキー競技監督から国母選手出場辞退の申し入れがJOC本部にあったという。
 しかし、日本選手団橋本聖子団長はスキー連盟からの出場辞退の申し入れは受けず、国母選手を諭し共に記者会見に臨み全力で日本代表として戦うことを誓った。記者会見の橋本聖子団長は国母選手にしっかりと対応させ、母親のように優しい眼差しをして、いかにも「国の母」参議院議員橋本聖子さんらしい姿だった。
 余談になるが憲政以来国会議員で出産したのは橋本聖子参議院議員が始めてで、これを機に国会にも産休制度が出来たと聞いた。
 橋本聖子さんはほっそりとした美人で実に謙虚な方である。レスリング協会のパーティーに招待した時、同じ時間にどうしても外せない会議があるからと、パーティー開会30分前に会場においでになり、ホールの隅でひっそりと一人で福田会長の来るのを待っていた、私が居合わせたので応接室お誘いしたが、ご挨拶だけで帰りますからここでと言うので、しばらく雑談をしたが、控えめで、オリンピックで活躍した大選手で国会議員とはとても思えない物腰だった。やがて来場した福田会長と挨拶を交わした橋本聖子参議院議員はそっと帰って行かれた。それから数日して私は橋本議員から美しい字の礼状を頂いた。字は人となりを表すと言われるが、五人のお子さんの母である優しい橋本聖子さんらしい美しい字であった。
 
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