秋の句 |
長き夜や妻を看取りしあの夜も (妻が亡くなって早八年) 秋風や敗れし者の美しく 世界大会笹本選手、素晴らしい戦いだった) 箱庭の紅葉一葉散りにけり (子供の頃から箱庭は趣味) 虫の音や重なり合いて夜もすがら (私のマンションは木々に囲まれている) コオロギやサッチモのレコードかけてみる (サッチモ、コオロギに似てない) 遺言を書いてみるかと秋の夜 (友達がタクシーの中で死んだ) 曼珠沙華終着駅は奥秩父 (我が家から秩父には三十分で行ける) 秋祭り酒屋の親父神楽舞 (町の世話役は商店街の親父達) 木犀の香りほのかに夜の雨 (金木犀は何処からともなく匂う) 彼岸花群れて咲く様気味悪し ( 彼岸花の歌を思い出す) 秩父路は郷土歌舞伎と山紅葉 (古くから歌舞伎が伝承されている) |