女子のスポーツ

 なでしこジャパンのW杯優勝は地震災害の悲劇に苛まれていた日本国民に大きな喜びと頑張る希望を与えた。日本チームが勝利に至までの試合は全試合スリリングで綱渡りの連続でスポーツの醍醐味を満喫させてくれた。
 女子のスポーツは男子より面白いと言う人はかなり多い。私は福田会長の女子レスリングの設立に参加し世界最強になった現在まで、約30年間女子レスリングに関わってきた。その間女子の特性が少しづつ分かってきた、女子は一途であるとともに総じて攻撃的である。ラスト一分を切ってリードしているのにも関わらず攻め続ける女子選手は多い。攻めることはリスクを伴う、リードしている選手は危険を冒さず残り時間の経過を待つのが一般的な勝利の方程式である。しかし女子選手は攻める、攻めなければ不安になり攻めなければいられなくなるようだ。
 かつて世界選手権で2年続けて最後に逆転されて2位になった選手がいた。試合後何故守りに徹しなかったのかと聞いたら、分かりません、不安で攻めずにいられないのです、と答えた。男子の場合、終始ルールを最大限利用して勝利を得ようとする傾向がある。こうした試合運びは試合としてつまらないものになりがちである。それに引き替え女子は負けている選手は最後まで諦めず反撃する、リードしている選手も更に加点しようと最後まで攻める、こうした試合展開はどんな競技においてもまさに理想的な面白い試合となるのである。

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