全日本大学選手権

大澤茂樹、稲葉泰弘、小田祐之、学生選手、北京オリンピックを目指せ。君たちは充分世界に通ずる力を持っている。今の日本男子レスリングは若い力が必要なのだ。やっと世界に通ずる学生選手が出てきた。今年卒業して世界で活躍した鈴木
(警視庁)、鶴巻(自衛隊)に学生選手を加えれば、新しい頼もしいレスラーが揃ってうれしい限りだ。
 12月の全日本を勝ってアジア選手権でオリンピック資格を獲得すれば、トントン拍子にオリンピックでメダル獲得まで行く可能性がある。若い選手は一戦一戦勝ち進んで行く毎に力を付けてゆくものだ。
 最近の若い選手達はベテラン選手に始から気後れしていて、負けても悔しがりもしないで当然というような顔をしていた。しかし、やっと気合いの良い学生選手が出てきた。
 日本男子が一番強かった東京オリンピックの頃は全日本代表の半分以上は学生で締めていた。私が初めて全日本選手権に優勝した昭和35年は8階級中7名が学生選手であった。この優勝者の中には東京大会の金メダル渡辺長武やメキシコ大会金メダルの金子正明もいた。
 若い選手諸君、君が思っている以上に君は強いのだ。

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