レスリングの普及

 レスリング競技は女子選手の活躍で、かなり人気種目になってきた。今までレスリングはオリンピックの時期だけしかマスコミにも取り開けられず、試合会場も客席は閑古鳥が鳴いていた。
 マスコミに取り上げられ、観客を呼ぶには、まずスター選手を作ることである。今のレスリング協会には、浜口京子選手、吉田沙保里選手、伊調馨選手のスター選手がいる。浜口京子は顔を見ただけで、誰もがわかる数少ないスポーツ選手だ。女子連盟発足以後25年、福田会長が作り上げた大変な財産である。

 男子も女子人気にに引っ張られて、勢いづいてきた、今年の世界選手権ではフリー55キロ級の松永選手はメダルは間違いないと私は思っている。グレコの豊田選手、笹本選手、鶴巻選手、松本選手にもメダルのチャンスはある。

 レスリングの普及に直接つながることは、何よりも選手が国際試合で勝つことだ。スター選手が活躍することで、少年少女レスラーは年々増えている。東京都スポーツ財団の主催する今年の少年少女レスリング教室には、定員の70人を遙かに越えて、250人が参加した。スポーツ財団は余りの参加の多さに驚き、他のスポーツが低迷する中、なぜレスリングは毎年参加者が増えるのでしょう、と菅連盟理事長に質問していた。

 底辺の普及についていえば、華やかな女子や少年の人気に相反して、高校レスリング部の部員の減少は続き、団体戦のチームを作れない高校が続出している。
 協会と高体連は少数部員でレスリングを続ける高校生に、指導と練習の場の提供と華やかな試合へのチャンスを検討すべきである。呼ばれれば何処へでも、費用は協会負担で一流コーチを派遣する制度を早急に作るべきと私は考えている。
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