浦野弥生さんがレスリング殿堂入り!

 女子レスリングの草分け、浦野弥生さんがFILAの殿堂入りを果たした。昨年のカナダのノードハーゲンに次ぎ、世界で2人目である。大変おめでたいことである。FILAはよくぞ選んでくれたと私は思っている。
 浦野さんは第3回世界選手権でチャンピオンになり、それ以後、6度も世界チャンピオンになっている。現在は結婚してカナダに住み子供さんにも恵まれているという。

 オリンピックに女子部門がなかった時代、世間の認識も薄くプロレスと混同されがちの時代、苦労して頑張った女性たちに目を向けてくれたFILAに感謝したい。
 古い資料を捜してみたら、第1回、第2回の世界選手権の資料が出てきた。第1回の世界選手権では、日本から福田団長以下9階級全階級に選手を派遣したが、44Kgの吉村祥子の3位を始め、多数入賞を果たしたが優勝者はなく、団体はノルウェー、フランスについで3位であった。

 浦野さんは1990年にスウェーデンで開催された第3回女子世界選手権75kg級で初優勝した。この時は福田団長以下、堀川、杉山、船津、大島和子、村本の役員と審判の内藤、平田、そして選手全9階級と大選手団を派遣した。成績は、吉村、飯島、岩間、浦野の4選手が優勝者し、日本は団体戦で圧勝した。この世界選手権が現在の日本女子レスリング快進撃の始まりとなったのである。

 ご存じのように女子のオリンピックは前回のアテネ大会からである。女子レスリングが現在に至るまでに頑張ってきた選手達に目が向けられたことに、当時女子レスリングに関わっていた者としてうれしく思う次第である。

(※写真は昨年の殿堂入り、ノードハーゲンさんと一緒に)

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