近況

 何年かぶりで病気になりました。病名はインフルエンザだそうです。3月31日、専修大学教授鈴木啓三先生の退官パーティーに出席したのですが、どうにも体調が悪く寄り道をせずに家に帰ったところ、その夜から発熱し夜中には39度を超えました。一人住まいの我が家には薬もろくなものがなかったので、ただひたすら頭を冷やしてふうふう言うばかりでした。翌日は土曜日で病院も休みなので、息子の嫁が持ってきた薬を飲んだら、これがまた良く効き、あっという間に熱が下がってしまいました。息子一家は家族四人全員が最近インフルエンザにかかったそうで、薬はその残りだそうです。病気にかかるのも早かったが直るのも又早く、如何にも今時の流行風邪でした。
 4日の月曜日はほとんど治ったのですが、人に風邪をうつしてもいけないので会社を休み、朝ぼんやりと犬と散歩をしたところ、目に映るものが何か別世界のようで、あの世に行ってしまったのではないかと思うようでした。空はぬけるほど青く澄み渡り、葉を落としていた木々には青い芽がほんのりと芽吹き、満開の桜は時を惜しむように、ひらひらひらひらゆっくりと花びらをを散らしておりました。季節とは間違いなく巡り来て、あっという間に生きているものは勿論、風も匂いも変えていってしまう、人間どう頑張っても自然には逆らえない、そんなことを感じた年度始めの4月3日でした。
 
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