教育者の心構え

 大阪教育大学付属池田小学校事件の当事者だった子供達が卒業式を迎えたという記事が新聞各紙に載っていた。子供を亡くした親たちはどんな思いでこの日を迎えたのだろう。みんなと一緒に卒業証書をもらいこれからもずっと一緒だよ、と言われても、そっとしておいて欲しいという家族もいるだろう。何故うちの子だけが、と思うのが普通の感情だ。
 それにつけても私が納得できないのは、子供が8人も死んだのに先生が誰一人怪我もしなかったことだ。先生は身を挺して子供をかばったのだろうか。凶器を持った犯人に立ち向かったのだろうか。凶器が怖くて逃げたのではないか。先生の仕事は生徒に勉強を教えるだけではない。万一、子供達に危険が及ぶときは子供達の前で盾となり、命を投げ出しても子供達の身の安全を守らなければならないだろう。あの場にいた先生達は逃げた卑怯者とは言わないが、教育者として生涯このことを自問自答するべきである。
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