各界の二世について思う

 政治家の二世議員は小泉総理を始めとして、橋本、安部、河野、山本、数えたらきりがありません。私の親友の倅はこの度の参議院選挙で最年少で高知県で無所属民主系で当選しました。民主党に票が流れた一因に、自民党の新人は世襲議員ばかり、老人が支配している自民党に選挙民が嫌気がさした事もあるのではないか思っております。
 テレビに出てくる将来を嘱望されている二世議員はひ弱で、親父のスタイルから抜けきれず、話の問題のピントが外れ、同僚議員を学生気分で「太郎ちゃん」と呼んだり、例を挙げるたびに、「米国では、外国では」と言っているのでは庶民の共感は得られないのは当たり前でしょう。こんな事に気がつかない二世議員では国の進路を任せられないのは当然でしょう。
 民主党には幾多の問題も有りますが、若手には日本の将来を託せられると思える議員が多くおります。自民党の老人支配体制は滅び行く徳川幕府を思わせます。
 二世議員が全て悪いのかとかと言えば私はそうは思いません。血というものは間違いなく遺伝するものです。少年レスリングに携わってきた私の経験からすると、二世選手は間違いなく親の血を受け継いでおります。レスリングにおいては、一に血二に育ちと私は思っております。レスリングに限らず他の競技を見ても二世選手の活躍は、室伏、三宅、塚原の例を引くまでもなく、間違いなく実証されております。歌舞伎の中村勘九郎のニューヨーク公演のテレビを見ましたが、人間国宝、勘三郎を超えたかに思えました。二世は間違いなく父の母の血を受け継いで、それぞれの分野で活躍すべき資質を持っているのです。スポーツの世界では実績だけしか評価の対象しかなりませんから、それだけに分かりやすいのです。
 政治家も当然親から受け継いだ地盤、資金、以外に素養も受け継いでいるのですが、しかし政治家としての使命感、国に尽くすという教育を受けていない二世議員が多いように思えます。甘やかされて育ち、地盤を受け継ぎ、後援者にばかりに目が行って、政治家の親の手練手管だけを受け継ついでいるのではないでしょうか。大きく楫を切ろうとしている我が国の将来を託されている二世議員諸氏、一度の人生ですぞ、君等は選ばれた人です、命がけで国政に当たる人間としての意義をもう一度考え直してもらいたいと思います。

戻る