W杯の後の韓国に行って来ました
 
 W杯で燃えに燃えた余韻が残る韓国に行って来た。2日の夜の南大門の祝賀会は数十万の人々が南大門前の広場に集まり、金大中大統領が一人一人に勲章を授与し韓国万歳の意気は天を突くばかりだった。我々も心から韓国の健闘を、そして日本の健闘を喜び合った。
 しかし、結構さめた人達もいて、サムソンの安監督は現場に我々と居たのだが、くだらないから早く帰ろうとさっさと帰ってしまった。レスラーは日本も韓国も同じでレスリング以外は認めたくないようだ。韓国訪問の目的は仕事が主だが、丁度、日本グレコ選手団がテヌンの五輪トレーニングセンターで合宿をしているので、その激励にも行って来た。テヌンの五輪トレーニングセンターは韓国で最も権威のあるセンターで、各競技の選手はこのセンターに入ることを最高の誇りとしている。このセンターの村長は日本のJOC会長の様なポジションでレスリングの張昌宣氏が村長を務めている。張さんは韓国の全競技を通じて初めて世界チャンピオンになった人で、張さんはいつもにこやかで謙虚な人だが、韓国スポーツ界最大の実力者だ。引退後はサムソン系の東和保険会社の社長にもなった人である。私とは東京五輪前のプレ五輪の決勝で対戦しており、懐かしい仲だ。
 韓国の経済はすっかり自信を取り戻し、しばらくはこの勢いを続けて行きそうだ。経済の分野で言えば、日本の方がはるかに大きいのだが、日本もよほどしっかりしないと勢いで負けてしまうような気もした。私のW杯の感想は、今度の共催は日本にとってはとても良かったと思う。問題が生じたときすぐに方針を変更して事に対処する韓国、一度決めたことはなかなか変更せず、その中でなんとか対処する日本。 良いにつけ悪いにつけ日本と韓国との、考え方、行動、に国民性が出た。近い国同士であるが、国民性がかなり違うと言うことを、各国のメデイアに分かってもらえたと思っている。
 
戻る