往生際

 村上ファンドの村上代表の逮捕前の記者会見は往生際の悪さの典型だろう。物言う株主、金融界の改革者のイメージはもろくも崩れ、単なる守銭奴に成り下がってしまった。私の記者会見の印象は「東大出もたいしたことないな」であり、追いつめられた者の弱さを見せつけただけだった。
 悪役村上代表の逮捕でホリエモンの印象が少し良くなったような気もして来た。何も言わずに逮捕され最後まで罪状を否認したホリエモン。それに対して一時間半も弁明会見して逮捕された村上代表がどの様な自供をするか大変興味がある。私の印象では、エリートとしてのプライドを捨てきれない村上代表のカンバックはもう無いと思う。それに対してホリエモンは人間としての愛敬もあり、根性もあるので再び脚光を浴びる様な立場に立つのではないかと思っている。その時は深謀遠慮気配りの出来る立派な男になっているのではないだろうかと思っている。
 スポーツ芸能界、経済界、どんな分野でも人並み外れて金儲けをした人達は妬みを受けるのである。成功者はその利益の一部を何らかの形で社会に還元して貰いたい、その様な行為が人々の心を和ませ、やがてはその人の名声を高め、自らの身を守る事になることを認識すべきである。
 
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