審判員の問題

 9月7日の新聞各紙によると、国際サッカー連盟は日本審判の誤審を理由にW杯アジア地区プレーオフのウズベキスタン対バーレーン戦の再試合を行うことを決めたという。なんということなのだろう。審判は4人全員が日本人であり、しかもジャッジミスではなくルールの解釈の問題だという。さらに、主審は審判のプロでありJリーグ の最優秀審判にもなった人だという。
 ミスジャッジはどんな審判員でも起こりうることである。しかし、今回の場合4人全員が気付かず、しかも全員日本人審判だったということに驚かされる。多くの場合、日本人審判員が優秀であり公平であることは世界が認めるところである。今回の事件はサッカー界の問題に止まらず日本スポーツ界にとっても全く恥ずかしい誤審であった。
 審判の問題は世界の全てのスポーツ界で問題になる。フィギュアスケート、体操などの採点競技の偏った採点、格闘競技の一方に有利な不審判定、その都度噂される一部審判の疑惑、審判員の不遜で傲慢な態度、反対に判定に自信が無くおろおろとする審判員、国際大会ではいつも目にする光景である。
 我がレスリング界においてもご多分にもれず審判の問題は深刻である。大会毎に判定についての問題が起きるが、審判員、抗議をする側、両方に多くの問題があるようだ。しかし、スポーツの試合には必ず審判員が必要なのである。
 日本の場合、審判員はボランティアが大半であり、上級資格を持った審判員に大会主催者がお願いして審判をしていただくという状態が続いている。審判の問題は色々考えられているが、日本で行われるスポーツ大会においては、まず審判員の地位の向上を計り、それ相当の報酬を払うことを制度化し、その上でミスジャッジを始めとする諸問題判定には審判資格の降格を含めたペナルティーを課すことが良いのではないかと私は考えている。
 
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