アテネオリンピックに向けて
 
 明けましておめでとうございます。
 いよいよ今年中にオリンピック出場資格が決定されます。平成十五年は選手、コーチ、役員、協会全員が一致団結してオリンピックを目指す年です。女子の躍進を梃子に男子も上向いてきた調子を今年は確実なものにしなくてはありません。オリンピック出場資格を得るには世界選手権で十位以内に入ることです。日本の選手はほとんどが、十位以内の実力を持っておりますが、試合でその実力を出せるかどうかが一番の問題です。どちらかと言えば今の選手は本番に弱いようです。
 今までのことはどうでもよいのです。今年からはレスリングに全てをかけて、八田会長が言っていたように、勝てないはずがない、負けるわけがない、と思える練習を重ねて、世界選手権に協会一丸となって臨むことが肝要でしょう。
 オリンピックは世界選手権とはまた別な雰囲気の大会です。全選手が予選を勝ち抜いてきた選手で、テンションも最高に上がっていますので、過去の戦歴など関係なくなってしまいます。過去の日本の二十人のゴールドメダリストの中でも、半数が前年まで世界ではまったく勝てなかった選手が、オリンピックでは圧倒的な強さで優勝したのです。オリンピックは十六人の選手で競うのです。メダルのチャンスは全ての選手にあります。ですからオリンピック出場資格を取らなければ全ては始まらないのです。

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