一貫指導の成果
 
 アテネオリンピックの日本選手団勝利の余韻も残っている今日ですが、女子レスリングチームは早くもワールドカップに備えて9月10日から合宿に入ります。すぐに次に備える心構えが大切なことは勿論ですが、勝利の敗戦の分析をあらゆる角度からして、新たな強化方針を定めなければなりません。
 今回の日本選手の好成績の大きな要素として、ジュニアからの一貫した指導体制が花開いたということが挙げられるでしょう。北島選手に象徴される水泳陣、世界一を奪還した体操陣、組織的指導体制を確立した柔道陣、室伏選手、浜口選手、三宅選手、福原選手らの英才教育、そしてレスリングの少年少女時代からの徹底した一貫教育、どれを取っても長い先を見越した、辛抱強い献身的な底辺の指導者とナショナルコーチとの良い関係が生み出した傑作と言えましょう。
 この様な一貫指導体制はJOCの押し進める強化策でありますが、それが出来上がったのはごく最近のことで、それより以前から手がけてきたサッカー、体操、水泳、レスリング、柔道がいち早く成果を上げたといって良いでしょう。
 この結果を充分に分析して、今までほとんど予算も付かなかった底辺組織の献身的なコーチに対して、JOCや中央競技団体には相応の予算措置をお願いいたしたいものです。
 
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