毎月テーマを変えて練習しよう

 高等学校の最大のイベントインターハイまで2ヶ月を切りました。各地の出場選手もほぼ出そろい上位を目指して全国の高校生が日夜練習に精を出していることでしょう。インターハイに出場する諸君、これからの一ヶ月の練習が勝敗の分かれ目ですよ。私が秘策を伝授しましょう。

1.体重調整
 必ず試合の7日から10日前にリミットに落とすこと。この場合の減量は自分の最も減量しやすい方法で十日ぐらい掛けてリミットに落とすこと。時にはスパーリングを休んでも良い。一度リミットに落ちたらどんなに食べても3s以上オーバーにしないこと。試合までの練習は丁寧に準備体操をし、一度だけでよいから試合と同じような気合いの入った真剣な練習をすること。スパーリングの後は打ち込み、柔軟体操、を時間を掛けて行う。グランドで攻めてもらうのも良い練習方法です。

2.先制ポイント奪取の練習
 右組選手の場合、左組選手の場合、練習相手に仮想の相手になってもらい、あらゆる場面を想定して先制ポイントを取る練習をする。試合のマットに漠然と上がらないように、目的を持ってマットにあがれるように、何回も試合開始の直後の練習をすること。試合開始直後は両選手とも精神的に集中できて居らず、不安の中で試合に入ってしまうのが大半です。試合開始直後は汗もかいてないので技もかかりやすく、気持ちも定まっていないので、攻める目的を持ってマットに上がった選手は有利に試合を進めることが出来ます。試合開始直後ほど技はかかりやすいのです。この場面の練習を事前に何度もする事が大切です。

3.先取ポイントを取られた相手は、必ず攻撃に転じてきます。相手が試合の流れの中で無理に反撃に転じる場合は必ず穴があきます、そこがチャンスです。作戦通り先取ポイントをとったら落ち着きましょう。相手は自らを鼓舞する意味もあって、コーチに檄を飛ばされ激しく反撃に出てきます。チャンスです。攻めても、守っても、ポイントゲットのチャンスは広がります。この練習も事前に何遍も練習しておきましょう。同じ高校生が同じ体重で戦うのです。大差はないのです。戦略に長じた方が、精神的に有利に立った方が、勝利を収めるのです。

4.前半戦でリードされて後半戦に入った場合、30秒の休憩タイムは大変重要になります。当然コーチの指示もありますが、今までやっていなかったことをやっても上手く行くわけがありません。この場面も想定して事前の練習で何パターンかの攻める方法を作っておき、今の相手にはどの技で攻めるかをコーチとも相談して、乾坤一擲相手の虚を突いて全力で反撃しましょう。投げ、足技、組み付いてのグレコ技、事前に何パタンも練習しておきましょう。

5.勝負は最後の最後まで分かりません。ゴングが鳴るまで、勝っている場合は油断することなく、負けている場合は諦めることなく、攻めの姿勢を崩さずに勝負をしましょう。

6.自信を持って試合に臨むほど大きな力はありません。大丈夫です、君なら。
戻る