ハンガリーで思い出したジョーク

 八田会長はジョークが好きだった。当時、そばにいた若者達はずいぶん為になる話を聞いた。世界選手権でハンガリーに滞在していた折り、八田会長から聞いたハンガリーのジョークを何年ぶりかに思い出した。
 共産主義時代のハンガリーの国会である有力議員が「我がハンガリー国も海軍を持とうではないか、陸海空の軍隊を持ってこそ、真の独立国といえるのではないか。」と言った。
 当時ハンガリーには海軍は無かった。もう一人の有力議員が言った。「海軍を持つことには反対ではないが、海のない我が国がどのようして海軍を持つのか。」有力議員は答えた。「ソ連だって文化省があるではないか。」

 1960年当時ポーランドのワルシャワ市にはソ連の援助で作られた高いタワーが街の何処からも見えるように建てられていた。ワルシャワの市民はこのタワーが大好きで、街を見渡せるタワーは何時も市民で一杯であった。タワーを何回も訪れる市民に「何故、あなた達はそんなにこのタワーが好きなんですか」と訪ねたところ「このタワーは国民全員が好きですよ。何故ならこのタワーに登るとソ連から貰ったタワーが見えないからですよ。」

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